ファッション甲子園からのお知らせ
ファッション甲子園2024 一次審査会を実施しました
第23回全国高等学校ファッションデザイン選手権大会(ファッション甲子園2024)の一次審査会を実施しました。
一次審査通過チームはコチラ
一次審査通過デザイン画
一次審査実施日
2024年5月17日(金)
審査員
天津 憂(クリエイティブディレクター)
青木 規子(繊研新聞 記者)
応募総数
34都道府県95校1,147チーム1,929枚
たくさんのご応募ありがとうございました!
審査員コメント(青木規子審査員より)
今年の応募作品は、「りんご」や「リボン」などわかりやすいテーマが多い印象。その中でもモチーフをしっかり自分たちのデザインに取り入れ、美しさに昇華できているものを選ぶよう心掛けた。
さらに全体的に社会情勢や世の中に対する問題意識をデザインに取り入れようとする傾向が強く、もちろん先生からそういった視点もファッションデザインにおいて重要であるということを伝えている部分もあるとは思うが、戦争や温暖化など世界全体の動きがネガティブな方向に進んでいることが、若い世代に影響を与えているということをすごく感じた。
また今回は、男女差別や平和とその裏、ペーパーレス問題などをテーマにする作品もあり、そのようなネガティブなテーマをそのまま形にし、服になると美しさに繋がりづらいが、それを上手く作り手のクリエイションによって新しいデザインやその人なりの美しさにきちんと昇華できていると魅力的になると感じる。そういう部分では、形になったときにどうなるんだろうという期待がある。
昔はファッションというと独創性、新しさ、力強いパワーみたいなものがあったが、今回の応募作品のテーマの中では、社会問題だけではなく、変化しないといけない自分の心の内など、内面に入っているものが多くあった印象もあり、今の若者が抱えている問題意識というのは、もしかしたら私たち大人が感じるものより深刻なのではと思う部分があった。
全体的なレベルとしては、それぞれ差はあるが、絵がそれほど上手くないとしても、1枚のデザイン画の中で表現しているバランスが良ければセンスが良いということ。そういう作品は形になったときに良いものに仕上がっている可能性が高い。ファッション甲子園へ応募される学校は、デザインの勉強をしているところだけではないので、そのような部分をくみ取りながら、デザイン画という1枚の紙の中でのプレゼンテーションのバランスが上手く表現できている作品を選んでいる。
今回の通過校には制作に向けたアドバイスをさせていただくので、どのように作品に仕上げていくか、熟考しながら最終審査に向けものづくりに励んでいただきたい。